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Colour Work

セルフカラーとサロンカラーの違いとは

ご自宅でのセルフカラーによるダメージや色ムラとは?

原因と対策を美容師が徹底解説

 

「美容室に行く時間がない」「コストを抑えたい」といった理由から、自宅でセルフカラーを行う方が増えています。手軽に髪色を変えられる反面、気になるのがダメージや色ムラの問題ではないでしょうか。

セルフカラーを続けていると、髪がパサついてきた、根元と毛先で色が違う、思った通りの色にならないといったトラブルに悩まされることも少なくありません。実際、美容室を訪れるお客様の中にも「セルフカラーの失敗を直してほしい」という相談が多く寄せられています。

本記事では、セルフカラーで起こりがちなダメージや色ムラの原因を詳しく解説し、失敗を防ぐための具体的な対策をご紹介します。自宅でのヘアカラーをより安全に、より美しく仕上げるためのポイントを押さえていきましょう。

セルフカラーとサロンカラーの違いとは

自宅で行うセルフカラーと美容室でのサロンカラーには、大きな違いがあります。単に「自分で染めるか、プロに任せるか」という点だけでなく、使用する薬剤や技術面でも明確な差があることを理解しておく必要があります。

薬剤の違い

サロンで使用するカラー剤は、髪質や希望の色味に合わせて調合されるのに対し、市販のカラー剤は幅広い髪質に対応できるよう設計されています。そのため、市販品は誰でも染まりやすいよう薬剤の配合が強めに設定されていることが多いのが特徴です。

特に注目すべきは、カラー剤に含まれる2剤(過酸化水素)の濃度です。サロンカラーでは髪の状態に応じて2剤の濃度を調整できますが、市販品は一律の濃度となっています。髪が傷んでいる部分も健康な部分も同じ強さの薬剤で処理されるため、ダメージが蓄積しやすくなります。

塗布技術の違い

美容師は、根元の新生部と既染部(すでに染まっている部分)を塗り分ける技術を持っています。根元と毛先では必要な薬剤の強さや放置時間が異なるため、適切な塗り分けがダメージ軽減の鍵となります。

一方、セルフカラーでは自分の髪を見ながらの作業となり、後頭部や襟足など見えにくい部分の塗布が難しくなります。均一に薬剤を塗ることが困難なため、染まりムラが生じやすいのです。

アフターケアの違い

サロンでのカラー施術後は、専用のトリートメントでキューティクルを整え、カラー剤による残留アルカリを除去する処理が行われます。自宅でのセルフカラーでは、このような専門的なアフターケアが不足しがちで、ダメージが進行する原因となってしまいます。

セルフカラーで髪が傷む主な原因

セルフカラーによるダメージは、いくつかの要因が複合的に絡み合って生じます。原因を正しく理解することで、適切な対策を講じることが可能になります。

市販カラー剤の薬剤が強い

市販のヘアカラー剤は、さまざまな髪質の方が使用することを想定して作られています。硬い髪でも柔らかい髪でも一定の染まりを実現するため、薬剤の力が強めに設定されているのが一般的です。

カラー剤に含まれるアルカリ剤は、キューティクルを開いて染料を浸透させる働きがあります。市販品はこのアルカリ剤の配合量が多い傾向にあり、髪の内部構造にダメージを与えやすくなっています。

塗り分けができない

髪のダメージを最小限に抑えるためには、根元と毛先で薬剤を使い分けることが重要です。根元の新生毛は比較的健康な状態ですが、毛先は過去のカラーやパーマなどでダメージを受けている場合が多いためです。

セルフカラーでは、根元から毛先まで同じ薬剤を同時に塗布することになります。すでにダメージを受けている毛先に、根元と同じ強さの薬剤を重ねることで、傷みが加速してしまうのです。

放置時間の管理が難しい

カラー剤の放置時間は、発色とダメージのバランスを左右する重要な要素です。短すぎると色が入りきらず、長すぎると髪への負担が増大します。

自宅でのセルフカラーでは、塗布に時間がかかることで最初に塗った部分と最後に塗った部分で放置時間に差が生じます。また、室温や髪質によって反応速度が変わることも考慮が必要です。適切な放置時間の見極めが難しく、結果としてダメージや色ムラにつながることがあります。

カラー後のケア不足

美容室では、カラー施術後にアルカリ除去剤やトリートメントで髪を整える工程が含まれています。セルフカラーの場合、付属のトリートメントだけでは十分なケアができていないことが多いものです。

カラー剤に含まれるアルカリ成分が髪に残留すると、キューティクルが開いたままの状態が続き、内部のたんぱく質や水分が流出しやすくなります。適切なアフターケアの欠如が、ダメージの進行を早める一因となっています。

セルフカラーで色ムラが起きる原因

セルフカラーでよく起こるトラブルの一つが、仕上がりの色ムラです。せっかく染めたのに、部分的に明るかったり暗かったりすると見た目の印象も悪くなってしまいます。

ブロッキングの不足

プロの美容師は、髪を複数のブロックに分けてから塗布を行います。ブロッキングによって塗り残しを防ぎ、全体に均一に薬剤を行き渡らせることができるのです。

セルフカラーでブロッキングをせずに塗布すると、表面の髪にばかり薬剤がつき、内側の髪には十分に行き渡らないという事態が起こります。仕上がりを見ると、髪をかき上げた時に内側だけ染まっていないという状態になってしまうことも珍しくありません。

薬剤の塗布量のばらつき

髪全体に均一な量の薬剤を塗布するのは、慣れていないと想像以上に難しい作業です。見えやすい前髪やサイドには多めに塗り、後頭部や襟足には薬剤が足りないといった偏りが生じやすくなります。

薬剤の量が少ない部分は当然染まりが悪くなり、逆に多すぎる部分は過度に明るくなったり傷んだりする原因となります。

髪の状態によるダメージムラ

髪の毛は根元から毛先に向かって、ダメージの程度が異なります。毛先ほど傷んでいることが多く、傷んだ髪は薬剤を吸収しやすい性質があります。

根元と毛先に同じ薬剤を同時に塗ると、ダメージの大きい毛先の方が先に染まり、明るくなりすぎてしまうことがあります。根元が暗く毛先が明るい「逆プリン」状態になってしまうのは、このダメージムラが原因の一つです。

体温による染まりの違い

頭皮に近い根元部分は体温で温められるため、薬剤の反応が促進されます。特に生え際やこめかみ周辺は体温が高く、他の部分より明るく染まりやすい傾向があります。

サロンでは、この体温の影響を考慮して塗布の順番を調整したり、根元を最後に塗ったりする技術が用いられます。セルフカラーではこのような細やかな調整が難しく、体温による染まりムラが起きやすくなっています。

セルフカラーを続けることで起こるリスク

一度や二度のセルフカラーであれば大きな問題にはならないかもしれません。しかし、繰り返し行うことで髪や頭皮に深刻な影響を及ぼす可能性があることを知っておきましょう。

髪質の悪化

セルフカラーを何度も繰り返すと、髪のダメージが蓄積していきます。キューティクルが剥がれてコルテックス(髪の内部構造)がむき出しになり、パサつきやゴワつき、枝毛や切れ毛が増えていきます。

一度傷んでしまった髪は元に戻すことができません。トリートメントで一時的に手触りを良くすることは可能ですが、根本的な修復は不可能なのです。将来的に美しい髪を保ちたいのであれば、ダメージの蓄積を防ぐことが最も重要といえます。

縮毛矯正やパーマへの影響

セルフカラーによるダメージムラがあると、縮毛矯正やパーマの施術が難しくなることがあります。ダメージの程度が部分によって異なると、薬剤の反応にもムラが生じてしまうためです。

美容室で「セルフカラーをしていますか」と聞かれるのは、施術の可否や方法を判断するためです。ダメージが激しい場合、希望のスタイルを実現できない、あるいは施術自体をお断りされるケースもあります。

頭皮トラブルのリスク

カラー剤に含まれる成分は、頭皮に刺激を与えることがあります。繰り返しの使用によってかぶれやかゆみ、赤みなどの症状が出ることも。一度アレルギー反応が出ると、その後はヘアカラー自体ができなくなる可能性もあります。

特にジアミン(パラフェニレンジアミン)と呼ばれる成分は、アレルギーを引き起こしやすいことで知られています。セルフカラーの際は、毎回必ずパッチテストを行うことが推奨されています。

次回以降のカラーに支障が出る

セルフカラーで色ムラができると、次にカラーをする際に均一な仕上がりを得ることが困難になります。明るい部分と暗い部分が混在した状態から理想の髪色を作り上げるには、高度な技術と複数回の施術が必要になることもあります。

美容室でセルフカラーの履歴を正確に伝えることで、美容師は適切な施術方法を選択できます。使用した製品名や頻度、いつ頃行ったかといった情報は、可能な限り伝えるようにしましょう。

セルフカラーの失敗を防ぐためのポイント

どうしても自宅でセルフカラーを行いたい場合は、以下のポイントを押さえることでダメージや色ムラのリスクを軽減できます。

事前準備を徹底する

セルフカラーの成功は、事前準備で決まるといっても過言ではありません。必要なものをすべて手の届く場所に用意し、スムーズに作業を進められる環境を整えましょう。

必要なものとしては、カラー剤、手袋、ケープ、タオル、クリップ(ブロッキング用)、ワセリン(生え際の保護用)、タイマーなどが挙げられます。髪をしっかり乾かした状態で開始することも大切なポイントです。

ブロッキングを行う

髪を複数のブロックに分けることで、塗り残しを防ぎ均一な仕上がりに近づけることができます。耳の上でまず左右に分け、さらに後頭部を上下に分けて、最低でも4つから6つのブロックを作りましょう。

ブロッキングには時間がかかりますが、この工程を省略すると色ムラのリスクが大幅に高まります。面倒でも必ず行うことをおすすめします。

塗布の順番を意識する

染まりにくい襟足やもみあげ、後頭部から塗り始めることで、放置時間の差による色ムラを軽減できます。体温で温まりやすい頭頂部や生え際は最後に塗るのがコツです。

根元と毛先を塗り分けることができれば理想的です。時間差をつけて根元を先に塗り、時間をおいてから毛先に伸ばすことで、ダメージの軽減が期待できます。

放置時間を厳守する

カラー剤のパッケージに記載されている放置時間は、必ず守るようにしてください。「もっと染めたいから長く置こう」「時間がないから短めでいいや」といった自己判断は、失敗の元となります。

塗布にかかった時間も考慮し、最初に塗った部分と最後に塗った部分で放置時間に大きな差が出ないよう工夫することも重要です。

十分なカラー剤を用意する

塗布の途中で薬剤が足りなくなると、色ムラの原因となります。髪の長さや量に合わせて、十分な量のカラー剤を用意しておきましょう。ロングヘアやボリュームのある髪の場合は、2箱用意しておくと安心です。

薬剤を節約しようとして薄く塗ると、全体的に染まりが悪くなったり、部分的にムラになったりすることがあります。

セルフカラー後の適切なアフターケア

セルフカラーによるダメージを最小限に抑えるためには、カラー後のケアが非常に重要です。正しいアフターケアを行うことで、髪の健康と美しい色味を長持ちさせることができます。

しっかりとすすぐ

カラー剤は、時間をかけて丁寧に洗い流すことが大切です。すすぎが不十分だと、髪に残った薬剤がダメージを進行させる原因となります。シャンプーを使う前に、お湯だけで十分にすすいでおくことがポイントです。

すすぎの目安は、お湯に色がつかなくなるまでです。3分から5分程度かけて、地肌から毛先までしっかりとすすぎましょう。

付属のトリートメントを使う

市販のカラー剤には、多くの場合アフタートリートメントが付属しています。カラー直後の髪は、キューティクルが開いてダメージを受けやすい状態です。付属のトリートメントには、キューティクルを整え、色持ちを良くする成分が含まれていることが多いため、必ず使用するようにしましょう。

トリートメントは毛先を中心に塗布し、数分間置いてから洗い流します。この工程を省略すると、せっかくのカラーが色落ちしやすくなるだけでなく、髪のダメージも進行しやすくなります。

保湿ケアを継続する

カラー後は髪の内部の水分が失われやすい状態です。日々のシャンプー後にはトリートメントやコンディショナーで保湿を心がけ、週に一度程度はヘアマスクなどの集中ケアを取り入れることをおすすめします。

洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)の使用も効果的です。ドライヤーの熱から髪を守りながら、潤いを補給してくれます。

カラーケアシャンプーを取り入れる

カラー後専用のシャンプーやトリートメントは、色持ちを良くし、退色を防ぐ効果が期待できます。通常のシャンプーに比べて洗浄力がマイルドで、色素の流出を抑える処方になっているものが多いのが特徴です。

カラー後1週間程度は、特に色落ちしやすい時期です。この期間は特にカラーケア用の製品を使用することで、美しい髪色を長く楽しむことができるでしょう。

セルフカラーで失敗したときの対処法

どんなに気をつけていても、セルフカラーで思い通りの仕上がりにならないことはあります。失敗に気づいた場合は、適切な対処を行うことが大切です。

自分で染め直すのは避ける

色ムラや思った色と違う仕上がりになったとき、すぐに自分で染め直したくなるかもしれません。しかし、連続してカラー剤を使用することは、髪と頭皮に大きな負担をかけます。

カラー剤を重ねることで、ダメージがさらに深刻化したり、予想外の色味になったりするリスクがあります。自己判断での染め直しは、状態を悪化させる可能性が高いため控えましょう。

美容室に相談する

セルフカラーの失敗を修正するには、プロの力を借りることをおすすめします。美容師は髪の状態を診断し、最適な方法でリカバリーしてくれます。

美容室に行く際は、使用したカラー剤の製品名やいつ染めたかを伝えることが重要です。情報が多いほど、美容師は適切な対応を取ることができます。恥ずかしがらずに、正直に状況を説明しましょう。

すぐに行けない場合の応急処置

美容室の予約が取れるまでの間、色ムラを目立たなくする方法もあります。白髪隠しやヘアマスカラを使って、気になる部分をカバーする方法が手軽です。

ヘアアレンジで色ムラを目立たなくすることも一つの選択肢です。ハーフアップやポニーテール、お団子などで、ムラの目立つ部分を隠すことができます。あくまで応急処置ですので、早めに美容室で修正してもらうことをおすすめします。

カラーにお悩みの方は、まずカウンセリングへ。髪の状態を見て最適な修正プランをご提案します。

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セルフカラーとサロンカラー、どちらを選ぶべきか

セルフカラーにはコストの安さや手軽さというメリットがある一方で、ダメージや色ムラのリスクが伴います。一方、サロンカラーは費用と時間がかかりますが、プロの技術によって髪への負担を最小限に抑えながら、理想の仕上がりを実現できます。

セルフカラーが向いている人

応急処置として一時的に染めたい方、頻繁なリタッチが必要で費用を抑えたい方、美容室に行く時間がなかなか取れない方には、セルフカラーが選択肢の一つとなります。ただし、先述したリスクを十分に理解した上で行うことが前提です。

カラートリートメントやヘナなど、比較的ダメージの少ない製品を選ぶことで、髪への負担を軽減することも可能です。

サロンカラーが向いている人

髪の健康を重視したい方、理想の髪色を実現したい方、ブリーチや明るい色への変更を考えている方は、サロンカラーを選ぶことをおすすめします。特にブリーチを伴うカラーは、セルフで行うと重大なダメージにつながる危険性が高く、プロに任せるべきです。

白髪染めも、セルフカラーでは根元の塗り残しや色ムラが起きやすいため、きれいな仕上がりを求めるならサロンでの施術が安心といえます。

まとめ

ご自宅でのセルフカラーは、手軽さとコストパフォーマンスが魅力ですが、ダメージや色ムラのリスクが常に伴います。市販カラー剤の薬剤の強さ、塗り分けの難しさ、放置時間の管理、アフターケアの不足など、さまざまな要因が髪のトラブルにつながる可能性があるのです。

セルフカラーを行う際は、十分な事前準備とブロッキング、適切な塗布順序と放置時間の厳守、そしてカラー後の丁寧なケアを心がけることが大切です。また、失敗した場合は自分で染め直すのではなく、早めに美容室に相談することをおすすめします。

髪は一度傷んでしまうと元には戻りません。長期的な視点で髪の健康を考えるなら、定期的にサロンでのカラーを取り入れることも検討してみてはいかがでしょうか。ご自身のライフスタイルや髪の状態に合わせて、最適な方法を選んでいただければ幸いです。

カラーにお悩みの方は、まずカウンセリングへ。髪の状態を見て最適な修正プランをご提案します。

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